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MBO急増 と 失われた5年

 

2011年になってから急増している上場企業のMBO(management buy-out;経営陣、従業員による企業買収)の状況を鑑み、
2月15日、日本証券業協会の前哲夫会長が「非常に残念」とコメント。
また2月22日には東京証券取引所の斉藤惇社長が「株主への説明責任から逃れるために上場廃止を選択するのは、投資家への愚弄」と会見したようです。

でも…僕は元々ちゃんとアカウンタビリティを果たそう、と真面目に考えている上場企業がたくさんあるような気はしません。

おそらくいま非上場に戻ろうとしてる会社の多くは
・株価の低迷=不当な(?)株価/評価が気に入らない w から・・・とか、
・上場時に調達したカネ+アルファ程度で再び私企業に戻せるから・・・とか、
・上場維持費用が毎年1億円はかかる&国際会計基準への適用の作業が面倒だから・・・とか、 あたりが理由でしょう。

無論、社会の公器になるのだ!と経営者が心に決めて、一度ひろく株式市場に乗り出した以上、卑しくも上場企業がMBOに踏み切る=私企業に戻るのは感心しません。

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多くの企業が日本の株式市場から退場する(検討している)本当の理由は、日本の株式市況の絶望的なまでの低迷 でしょう。

特に新興市場はひどい。
株価が低迷していることよりも、はるかに深刻なのは、新興銘柄のほぼ全てが投資家からの関心を喪っていること です。売買が出来ていない。

・・・・いや、ほとんど忘れ去られているに近い。

ジャスダックに、マザーズに、ヘラクレスに、
もう何年もアナリストレポートが出ていない企業が如何に多いことか。

何故、新興市場がこのような地獄絵図になったのでしょうか。

よくリーマンショックのせいにしている人がいますが、僕は全くそうではないと思います。

加藤は、あの06年1月16日のライブドア・ショックを契機に起こった日本の証券市場の大暴落から、日本のベンチャーも、それらを支持していた一般投資家たちもまったく快復できていない、ことが理由だと思っているのです。

それを証拠に06年以降、日々の出来高も新規IPOの企業数(06年204社→10年22社)&調達金額(09年実績は一社あたり調達額はわずか10億弱)も真っ逆さまに低迷し続けています。

いま思いなおしても、あの事件は日本のベンチャーにとって大きな大きな逆風への変わり目でした。あの日以来、まさに失われた5年、が続いているように思えるのです。

即ち、今年になって続出しているMBO企業は信頼を失った株式市場の犠牲者と言えるかもしれません。

大きく無数の財が消し飛んだ彼ら市井の投資家の、日本の株式市場への信頼を、モティベーションを、取り戻すのは容易ではないでしょう。

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それでも僕はMBOに踏み切った上場企業には感心も同情もできません。
株主のためになんとかしようと奮闘してほしかった。

しかしながら一方で
僕自身もまた、あの2006年の春以来、日本の株式市場には手も触れていません。
多くの投資家同様、塩漬けの放置プレイです。

余りにも損を喰らった。辛い事があった。
どうしても、またもう一度、夢を観る気には、まだなれない。

そんな魅力ない状態にしてしまった日本の証券市場の当事者そして日本の為政者たちに、
どうすれば、これからの成長すべき起業家が、一般投資家が、夢いっぱいに市場に参加する活気ある市場 へと引き戻せるのか、胸に手を当てて考え、行動してほしいと熱望しています。

Posted by 加藤順彦ポール | comments(0) trackbacks(0)
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