バンコクはデモをまたいで Thailand New Year!

2020年5月11日

 東南アジア最大の都市バンコクへの出張から先ほどシンガポールへ帰ってまいりました!。
昨年10月下旬に3年ぶりに訪れてから今日までに既に3度目の訪問。
そろそろ仕事にまとめないと(^_^;)。

それにしても、バンコクもシンガポール同様、いつ行ってもだいたい同じ温度・湿度・天候です。
シンガポールと気温は変わらないんですけど、体感湿度はさらに高いような気がします。ジトっと蒸し暑い。・・嫌いじゃないんですけど。

だからかな、みんなシンガポール同様に歩かないんですよね。いつもクルマはばんばん走ってるし、モノレールもしっかり混んでいます。

街の人々もいつもと同じです。穏やかなんですよ。比べちゃって悪いんですけど、お近くのジャカルタに漂う、圧倒的な貧富の差からくる殺気や絶望とは明らかに違うんですなぁ。

タイは食料自給率(食料の国内生産額[円]÷食料の国内消費仕向量[円]×100)がかるく200%超。アジアで最も高いようです。結局、タダの食べ物が生活に溢れています。絶えず暖かいこともあって、餓死も凍死もありません

シンガポールのよな手厚い社会システムはありませんけど、んな訳で生命の危険がほぼないこともあるので、穏やかなんだと思います。過労死や自殺も在り得ない国だってのが、人々と触れていて良く分かります。

いっぽうでGDPにおける製造業の依存度が突出して高いこともあり、今回の金融危機の実体経済への影響はアジア最大とも言われています。

でも、ここ数ヶ月、日本に帰るたびに受けるような悲壮感・虚無感は、市井の人々からは感じないですし、実際多くの経営者の方と今回もMTGしましたが、あの!インドのみなさん並みに楽観的でした。いやー、ポジティブまこと結構。

10月のブログにも書きましたけど、タイはいま政情が日本以上に荒れています。
(日本は完全にどっちのほうが支持がないかの負け比べの様相ですな)

あのときは、反タクシン派(黄服軍団)が首相官邸や国際空港を占拠しちゃったりして、かなりアナーキーになっていました。

まぁ要するに警察や軍が反タクシン派を強行制圧しないことで支援していたので、あんなにも長く占拠が続いたわけでしたが、その際のタクシン義弟首相の退陣を経て、現在は反タクシン派が擁立したアピシットさんが首相になっています。

その後結局、田舎のひとたちはタクシン氏を支持してますし、一方でバンコクの人たちはタクシン氏が嫌いなことはそのままだったわけです。多数決の民主主義だからこそ、問題は根深いんです。

・・・で偶然なんですけど、
このたびの加藤バンコク訪問中(4/8-10)に東南アジア諸国連合(ASEAN)関連会議の開催にぶつけたアナウンス効果を狙う親タクシン派(UDD;赤服軍団)による10万人!を超える大規模デモが行われちゃいました。

出張の最終日(4月10日)なんかは、前日の夜になってから混乱緩和と治安回復のために緊急休日になる!ことになっちゃったので、帰国日の予定がつつがなく進むか、気を揉みました。タクシーが道路封鎖するってのも凄まじいですよねぇ。

ところで
実はタイは4月13-15日(月─水曜日)は、ソンクラーン(旧正月)ということで祝日なんですよ。だから、10日休みになったってことは、その前の土日(11.12日)を足すともう6連休なんですな。8日からのデモに参加している人たちは・・ずっとお休みということになるわけですね。

そのソンクラーン、若者は特に若い人々は、お互いに水を掛け合って楽しむ!?そうです。面白そう
なので、帰ってきてしまいちょっと残念。

それにしても、街中の様子は観たところ、不思議なほどかわりないですし、デモの日なんかも、みんな普通に働いていました。マターリした感じも相変わらず。

GDP急降下で超不景気なはずでも、追放された元首相派が10万人のデモやってても、旧正月のお祭りお休み直前でも、企業も市井の人々もかわりなく動いてる様子には、その泰然さに感動すら覚えます。

しっかりと、新しい元気な生活者が息づくバンコク。
日本企業がアジア進出の足掛かりにするには、最適な街だと思います。ぜひご検討ください。無理難題お待ちしています。